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若手研究支援プログラム(J-PEAKS)

植物の進化と気候変動に対する反応の解明に向けた包括的データベース開発

ニッタ ジョエル ハミルトン
  • 研究責任者

    ニッタ ジョエル ハミルトン 准教授 / Joel Hamilton NITTA

  • 所属

    千葉大学 大学院国際学術研究院

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    ORCID ID

地球のさまざまな環境の基盤となっている植物が地球温暖化から受ける影響を予測し、緩和することは、今後の生物学のみならず、人類全体にとって非常に重要な課題です。本研究では、この課題に対してシダ植物を対象としています。シダ植物は広い分布域を持ち、森林の低層を形成する重要な役割を果たしており、地球環境の変化を理解する上で優れたモデル生物です。また、シダ植物は被子植物に比べて種数が少ないため、取り扱いやすい材料でもあります。しかし、現状として、地球温暖化の影響を正確に予測するために必要な全種を網羅するシダ植物の系統樹はまだ完成しておらず、また、解析に必要なデータが複数のデータベースに分散し、各データベースで異なる学名が使用されているため、データの統合が困難な状況にあります。

本研究の主な目的は、
1) 全ての現存するシダ植物種を含む完全な系統樹の構築
2) シダ植物の遺伝学的、分類学的、地理空間的データを統合したデータベースおよびウェブポータルの開発です。
このデータベースは、シダ植物の進化研究のみならず、陸上植物全体の生物多様性の分析にも活用できることが期待されています。
本研究は、地球上の生命の歴史の理解に貢献するとともに、気候変動が生物多様性に与える影響を予測し、その影響を緩和するための重要な知見を提供します。

植物の進化と気候変動に対する反応の解明に向けた包括的データベース開発
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