未来粘膜ワクチン・アレルギー治療学国際研究拠点における粘膜ワクチン・免疫療法開発
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- 研究責任者
中島 裕史 教授 / Hiroshi NAKAJIMA
- 所属
千葉大学 大学院医学研究院
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- 研究責任者
新型コロナウイルス感染症により、我が国におけるパンデミックに対するワクチンや新規薬剤の研究開発体制の脆弱性が露呈しました。ウイズ・ポストコロナ時代を見据え、汎用可能なワクチン技術の開発と、その基盤となる基礎・臨床研究の推進は必要不可欠です。免疫学やアレルギー治療学の研究に長い伝統を持つ千葉大学にとって、これまで培ってきた基礎・臨床両方にまたがる免疫・アレルギーの研究基盤を活用し、大学・研究機関横断的な国際研究を先導すること、そしてシーズ創出の為の基礎研究を加速し、臨床応用に結びつける体制を整備することは重要な使命と考えます。
未来粘膜ワクチン・アレルギー治療学国際研究拠点では、これまでに千葉大学亥鼻キャンパスを中心に推進してきたアレルギー治療学・粘膜免疫学研究とカリフォルニア大学サンディエゴ校との国際研究拠点「粘膜免疫治療学・ワクチン開発研究センター(cMAV)」を基盤として、千葉大学病院コロナワクチンセンター、さらに千葉大学病院内に設置された塩野義製薬(株)との共同研究部門「ヒト粘膜ワクチン学部門」との連携により拡充される産学協働・国際連携プラットフォームを駆使して、喘息やアレルギー性鼻炎に代表されるアレルギー疾患に対する新規粘膜免疫療法の礎となる基盤研究を推進します。
また感染症に対しては重症化の阻止だけでなく、病原体の侵入門戸である粘膜からの感染そのものの阻止が期待できる経鼻・経口ワクチンをはじめとする、次世代型粘膜ワクチンの基盤研究成果の臨床応用・社会実装を目指します。