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学際的先端研究支援プログラム

高速計算によるホログラフィック映像処理・情報処理

下馬場 朋禄
  • 研究責任者

    下馬場 朋禄 教授 / Tomoyoshi SHIMOBABA

  • 所属

    千葉大学 大学院工学研究院

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    ORCID ID

ホログラフィは、3次元情報を写真フィルムなどの2次元媒体に記録できる唯一無二の技術です。これはアナログなホログラフィですが、そこにコンピュータを組み合わせることで、3次元映像処理、計測、光信号処理などの実現が期待され、その応用は3次元テレビや顕微鏡、光の速度での画像処理など多岐にわたります。しかし、その実現には膨大な光波の計算が必要であり、その実用化のためには高速化のためのアルゴリズムおよび計算ハードウェアの開発が不可欠です。
本研究は、千葉大学内の研究者、国内外の研究グループと協働し、以下のホログラフィックな映像処理・情報処理に関する研究を展開します。

  1. 高速アルゴリズム・計算ハードウェアの開発、千葉大学発の情報基盤ライブラリの提供
  2. ホログラフィックプロジェクタおよび3次元映像システムの開発
  3. ホログラフィックAI情報処理の開発

開発項目1は、本研究の鍵となる部分です。アルゴリズムとハードウェアの両面から、圧倒的なホログラフィ計算の高速化を目指します。これにより、これまでは難しかったホログラフィを使ったテレビゲームや3次元的に映像を見ることができる顕微鏡などが可能となります。また、ここで培った基盤技術をオープンソースライブラリとして広くユーザに提供します。

開発項目2では、超高速ホログラフィ計算技術に立脚した映像システム(ホログラフィックプロジェクタおよび3次元像映像システム)を実現します。この技術によりホログラフィは光の波面を忠実に再現できるようになるため、実物に見まがう3次元映像を提示できます。また、3次元像をそのまま表示する究極の3次元映像技術「ボリュームディスプレイ技術」との併用により、人物大の映像提示技術の開発も進めます。

現在、半導体ベースのAIが全盛ですが、その性能は半導体中の電気信号の速度に左右される、消費電力も高い、などの問題を抱えています。そこで開発項目3では、「光速」かつ低消費電力でのAI処理を可能とするホログラフィの光制御特性を利用した光AIの開発を行います。また、逆にホログラフィの3次元情報記録特性を半導体ベースAIに取り入れた新奇半導体ベースAI技術開発も試みることで、より省メモリで高速なAIの実現を目指します。

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