臓器間連携から明らかにする抗老化脳
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- 研究責任者
殿城 亜矢子 准教授 / Ayako TONOKI
- 所属
千葉大学 大学院薬学研究院
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- 研究責任者
高齢化社会の進行に伴い、高齢者で発症リスクが上昇する認知症や糖尿病等の加齢性疾患への対策は重要です。認知症の最大のリスク因子は老化ですが、近年のヒトやモデル動物を用いた研究から糖尿病や肥満、食事習慣などによる代謝変化もまた、認知症の発症リスクを高めることが明らかとなっています。
この様に、認知症の発症には老化と代謝機能が相互に複雑に関係しており、脳と他臓器(肝臓や脂肪、腎臓、腸などの臓器)間をまたぐ「老化-脳-代謝連関」が重要であることが想定されます。私たちは最近、モデル動物を用いて糖尿病や認知症に関わる臓器間連携を明らかにしてきましたが、その仕組みはまだよく分かっていません。
本研究では、これまでの研究をさらに発展させ、認知症発症に繋がる「老化-脳-代謝連関」の仕組みを解明します。それらの研究成果と、千葉大学の特色である希少価値を持つ天然有機化合物資源と創薬基盤を生かして、認知症を含めた老化脳に対する創薬標的分子と創薬候補化合物を同定し、千葉大学発の基礎研究を基盤とした創薬開発を目指します。