DX/GXによる総合知が拓く真のwell-being都市共創研究
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- 研究責任者
花里 真道 准教授 / Masamichi HANAZATO
- 所属
千葉大学 予防医学センター
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- 研究責任者
社会保障費が増大する経済先進国において、健康の維持増進は重要な課題である。近年、個人への介入に加えて、環境整備、地域の建造環境(Built environment)や自然環境の改善による健康の維持増進の検証が国内外で進められています。健康日本21においても“自然に健康になれる環境づくり”が加えられ、全国で推進される健康づくりにおいてもその重要性が評価されています。また、Covid-19蔓延は屋外の公共空間への関心を高めました。世界の多くの都市において都市空間の再編が進んでいますが、都市開発の健康・Well-beingへの影響評価は、開発期間の長さや研究費用面の課題から、実施数が少なく知見は充分ではありません。
さらに、社会の関心は、気候変動、ネイチャーポジティブ、生物多様性、プラネタリーヘルスなどの自然環境を含むグローバルイシューに向けられています。高度経済成長期に整備されたグレーインフラはグリーンインフラへと転換が進み、低炭素から脱炭素・カーボンニュートラルへの移行期において、自然共生型ライフタイルも注目を集めています。
そこで、本研究では、緑地環境などの“自然環境”や屋外レジャーや園芸活動といった“自然共生行動”が健康やwell-beingにもたらす影響をDigital Transformation(DX)と Green Transformation(GX)の視点による疫学研究により解明します。さらに、その成果を実装可能な自然共生型都市デザインとして、特定の地域の実際の都市開発に提案・実装することを目指します。さらに、都市開発の対象となる地域住民を対象とした長期疫学調査でその影響を解明し、まちづくりのサイクルを廻します。
このように、DXとGXにより、自然共生型都市デザインを紐解く疫学研究と都市開発実装の知の循環を達成し、健康とWell-beingが最大化される、真のWell-being都市共創研究を推進します。