-
髙橋 秀幸 特任教授
Researchmap
/ Hideyuki TAKAHASHI所属
千葉大学 国際高等研究基幹 / 大学院園芸学研究院
研究キーワード
宇宙環境利用、宇宙植物工場、宇宙実験、オーキシン、植物、植物ホルモン、重力応答、重力形態形成、水分屈性
所属学会情報
日本宇宙生物科学会、日本植物生理学会、日本植物学会、植物化学調節学会
研究テーマ
植物の重力宇宙生物学
研究概要
固着性の植物は、地球重力を利用して成長を制御し、遭遇するストレスを軽減・回避する。例えば、植物は重力に応答して、茎葉を反重力方向に伸ばして光と二酸化炭素を取り込み、根を重力方向に伸ばして養水分を吸収し、光合成を営む。これは重力屈性と呼ばれ、植物のさまざまな成長現象にも影響を及ぼす。植物の重力応答とそれによって影響される成長現象のメカニズムについて、これまで、突然変異体や微小重力環境を模擬する回転装置を用いた地上実験、ならびに宇宙船内の微小重力を利用した宇宙実験によって解析してきた。
その結果、植物の重力形態形成の植物ホルモンによる制御機構、地上では重力屈性によって干渉・マスクされる根の水分屈性のユニークな分子機構などが明らかになってきた。現在、これまでの宇宙実験で得た研究成果を踏まえて、人類の長期宇宙滞在のための食料生産を目標に、宇宙環境で植物を栽培する上で有用な形質や環境応答に関する研究を行っている。