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所属
千葉大学 国際高等研究基幹 / 災害治療学研究所
研究キーワード
細胞老化、lncRNA、ncRNA、エピゲノム、動脈硬化、転写因子p53、脂肪細胞、加齢性疾患、血管内皮
所属学会情報
日本内科学会、日本内分泌学会、日本糖尿病学会、日本甲状腺学会、日本癌学会、日本分子生物学会、日本人類遺伝学会
研究テーマ
脂肪や血管における老化関連長鎖非コードRNAの作用機構
研究概要
糖尿病や動脈硬化などの加齢性疾患の発症が増える中、長鎖非コードRNA(long non-coding RNA: lncRNA)が注目されています。 遺伝情報をタンパク質に伝える役割をもつ通常のRNAに比べ、IncRNAはタンパク質に翻訳する役割を持たないため、他の機能を持つことが示唆されていました。 最近の研究で糖尿病・老化などの病態に重要な役割を果たすことが明らかになってきましたが、lncRNAがどのように糖尿病や老化と関係しているかについては、まだあまり解明されていません。
最近では、がん抑制遺伝子であるp53によって制御されるlncRNAが報告されており、老化制御因子でもあるp53のインスリン標的臓器に作用する機序解明が、加齢性疾患の新たな治療戦略につながるのではないかと期待されています。 そこで現在は、脂肪や血管内皮においてp53がどのようにlncRNAと結合して機能しているかを解明し、細胞老化による機能変容におけるp53-lncRNAの作用機構を明らかにすることを目的としています。 本研究が健康長寿へ向けた取り組みにつながることを目指しています。